作品が波紋を広げると、市場の反応は早かった。マクドナルドは映画の全米公開直前に「スーパーサイズ」メニューの廃止を発表。企業側は映画との直接的な因果関係を否定したものの、世論のプレッシャーが巨大企業を動かした瞬間として歴史に刻まれた。
影響はそれだけにとどまらない。全米各地の学校給食の見直しや、メニューへのカロリー表記義務化といった法整備の動きが加速度的に進行。一個人がカメラ一台で巨大産業へ牙をむき、社会システムを動かした出来事は、映像ジャーナリズムの大きな転換点となった。
モーガン・スパーロックが投じた一石は、世界中の消費者に「自分が日常的に何を口にしているのか」を自覚させる意識改革をもたらしたのだ。