皮膚がエプロンのように下腹部に覆いかぶさり、日常生活やメンタルヘルスに支障をきたしている場合、美容外科・形成外科における「腹壁形成術(タミータック/アブドミノプラスティ)」が検討対象となります。
この手術は、下腹部の余剰皮膚と皮下脂肪を切除すると同時に、左右に開いた腹直筋の筋膜を中心部で縫い合わせ(腹直筋縫縮)、おへその位置を再建して腹壁全体をタイトに作り直す大掛かりな外科手術です。
劇的な外見の改善が得られる一方で、以下のトレードオフが存在します。
① 費用と身体的リスク
全額自由診療となるため、費用相場は120万円〜250万円程度と高額です。全身麻酔下で行われ、術後は浸出液を排出するドレーンの留置や、重度の筋肉痛に似た激しい痛みが数週間続きます。
② 下腹部に残る広範囲の傷痕
アンダーヘアの上部、骨盤の端から端にかけて横方向に長い線状の傷痕が一生残ります。下着や水着で隠れる位置にデザインされますが、傷跡がケロイド化するリスクや色素沈着のリスクを許容できるかどうかが極めて重要です。
③ 今後の妊娠・出産計画
術後に再び妊娠すると、縫縮した筋膜が再度離開し、皮膚が再伸張されるため手術の成果が無駄になります。一般的に「今後妊娠を希望しないことが確定している女性」のみが適応となります。