華やかなキャリアの裏には、選手生命を脅かす壮絶な怪我との戦いがありました。スイス移籍直後の2017年秋、島田選手は左内転筋断裂という重傷を負い、長期間にわたる氷上離脱と過酷なリハビリを余儀なくされました。ジャンプが跳べない苦悶の日々のなかでも、彼は陸上でのバレエレッスンや表現の勉強に時間を充て、逆境を自らの糧へと変えていきます。
その不屈の努力が結実したのが、2022-2023シーズンの全日本フィギュアスケート選手権でした。ショート・フリーともに魂のこもった会心の演技を披露し、並み居る強豪を抑えて全日本選手権2位(銀メダル)を獲得。怪我を乗り越えて表彰台の中央付近で流した涙と笑顔は、多くのファンの心を強く揺さぶる名場面となりました。