大人の自閉症・Asdの特徴と生きづらさの真相|診断基準と適職支援

大人の自閉症・Asdの特徴と生きづらさの真相|診断基準と適職支援

大人の自閉症・Asdの特徴と生きづらさの真相|診断基準と適職支援の要点を丁寧に掘り下げてご紹介します。

職場や家庭で生じる深刻な摩擦の背景には、本人の怠慢や性格の問題ではなく、脳機能の特性に起因する情報処理スタイルの違いが存在します。大人の自閉症の特徴として最も顕著に現れるのが、「言語外の意図を察することの困難」と「臨機応変な対応への強い抵抗感」です。

かつてアスペルガー症候群と呼ばれた大人の症状では、知能や言語発達に遅れがないため、学校教育の場では成績優秀として通過することが珍しくありません。しかし、業務の優先順位が頻繁に入れ替わり、文脈を察した「阿吽の呼吸」が求められる一般就労の現場に入った途端、以下のような具体的なトラブルとして顕在化します。

  • 「適当にやっておいて」「よしなに」という指示の意味が理解できず、フリーズする
  • 相手の表情や声のトーンから感情を読み取れず、正論をストレートに突きつけて相手を怒らせてしまう
  • 電話対応をしながらメモを取るなど、マルチタスクを求められると著しく処理能力が低下する
  • オフィスの蛍光灯のチラつき、キーボードの打鍵音、特定の匂いに耐えられない(感覚過敏)

こうした事象が積み重なることで、「なぜ自分だけが当たり前の業務をこなせないのか」という激しい自己否定に苛まれます。これが大人の自閉症の生きづらさの理由であり、放置されると慢性的な抑うつ状態や不眠といった二次障害へと発展していきます。

渡辺 美咲
著者

渡辺 美咲

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。