愛犬が苦しそうな息遣いを見せた際、最も多くの飼い主が悩むのが「高額な入院治療を続けるべきか、それとも犬用酸素室の自宅レンタルに踏み切るべきか」という選択です。結論から言えば、慢性的な心不全を抱えるシニア犬や退院後の在宅ターミナルケアにおいて、自宅への酸素室導入は極めて有効な選択肢となります。
動物病院のICU入院は24時間の専門監視下にある一方、1日あたり1万〜3万円以上の入院費がかさむ上、環境変化による愛犬の極度のストレスが心拍数を上げ、病状を悪化させるリスクを孕んでいます。これに対し、住み慣れた自宅で犬の呼吸困難における在宅ケアを行うことは、精神的安定をもたらし、結果として呼吸数を落ち着かせる強力なメリットをもたらします。
効果が現れるまでの時間については、適切な濃度のケージに入ってから約15分〜30分程度で呼吸数や努力性呼吸の軽減が確認できるケースが一般的です。ただし、重度のチアノーゼ(舌や歯茎が紫色になる状態)を起こしている急性期は、自宅対応だけで凌ぐのではなく、まずは病院での応急処置が前提となります。