なぜ私たちの体は、一定のペースではなく階段を上るように(あるいは下るように)老いていくのだろうか。研究者たちは、体内の数千もの分子や微生物(マイクロバイオーム)が、ある一定の閾値を超えた瞬間にドミノ倒しのようにバランスを崩すためだと考えている。
これは、長年蓄積された微細なダメージや環境ストレスに対し、体が維持してきた「恒常性(ホメオスタシス)」が限界を迎えるタイミングが、統計的に44歳と60歳に集中していることを示唆している。つまり、老化とは緩やかな坂道ではなく、特定の年齢で訪れる「システムの再起動(ダウングレード)」のようなものなのだ。