ネット検索で「日ペンの美子ちゃん くっさ」と表示される現象の発端を辿ると、5ちゃんねるの「なんでも実況J(なんJ)」やX(旧Twitter)における実況コミュニティの反応に行き着きます。「くっさ」とは、ネットスラングにおいて「オタク特有のノリがきつくて鼻につく」「ネットミームの使い方が生々しい」「狙いすぎた悪ふざけが臭う」といった感情を指す揶揄、あるいは親愛を込めたツッコミ表現です。
2017年1月に就任した6代目作者・服部昇大氏の手がける美子ちゃんは、それまでの「美文字を習得して生活が好転する」という王道の少女漫画プロットを大胆に刷新しました。仮想通貨の暴落、SNSの炎上騒動、社会問題、さらにはアニメやネット掲示板の局所的な流行ネタまでを、発表からわずか数時間から数日のスピード感で1ページ漫画に落とし込むスタイルを確立したのです。
その際、ネットオタク文化やなんJ語録を極めて自然に、かつ遠慮なく作中に散りばめたことで、掲示板住民から「美子ちゃんがオタクに媚びすぎててくっさww」「公式なのにネットスラングの使いこなしが露骨で草生える」と書き込まれる事態が頻発しました。悪意ある批判というよりも、「伝統ある公式PR漫画がここまで悪ノリしている」という驚きと呆れが混ざり合ったツッコミがまとめサイトやSNSで反響を呼び、検索エンジンに「くっさ」というワードが定着する決定打となったのです。