演奏したい音楽ジャンルによって、アルトとテナーの活躍度や花形としての立ち位置は大きく変動します。
- 吹奏楽・クラシック:アルトが圧倒的主役
吹奏楽編成におけるアルトサックスは、華やかなメロディラインや速いパッセージを任されるサックスセクションの絶対的リーダーです。ソロの割り当て数もテナーに比べて多く、クラシックサックスのために書かれた名曲の多くもアルトが標準指定されています。 - ジャズ・フュージョン:テナーがジャズの象徴
ジョン・コルトレーンやソニー・ロリンズに代表されるように、ジャズの歴史を切り拓いてきた主役はテナーサックスです。スモーキーな低音から鋭いフラジオ奏法までダイナミックな表現が可能で、コンボ演奏(少人数編成)における花形として絶大な人気を誇ります。 - ポップス・ロック・スカ:双方に異なる役割
キャッチーなサビのメロディを歌い上げるポップスホーンセクションでは、アルトの抜けの良さが重宝されます。一方で、80年代風の咽び泣くソロやロックンロールの力強いリフでは、テナーサックス特有の図太いサウンドが欠かせません。