作陽サッカー部が高校サッカー史に刻んだ最大のハイライトは、2006年度(平成18年度)の第85回全国高校サッカー選手権大会です。息の合った流麗なショートパスとサイドチェンジを駆使し、快進撃を続けて国立競技場の決勝戦へと駒を進めました。盛岡商(岩手)に惜しくも1-2で敗れたものの、その洗練されたプレースタイルは日本中に強烈なインパクトを与えました。
そして作陽の育成力の高さを象徴するレジェンドが、サンフレッチェ広島でJ1リーグ優勝3度を経験し、2014年ブラジルW杯にも出場した元日本代表の青山敏弘選手です。津山時代の作陽で技術と戦術眼を徹底的に叩き込まれた青山選手は、引退まで一貫して「作陽での3年間がフットボーラーとしての土台を形作った」とメディアのインタビューで述懐しています。
青山選手に続き、伊藤涼太郎選手(シント=トロイデンVV/ベルギー)やオナイウ情滋選手をはじめ、現在に至るまで多数のプロサッカー選手が作陽の門戸から巣立っています。特筆すべきは、高卒で直接プロ入りする選手だけでなく、大学サッカーの激戦区(関東大学リーグや関西学生リーグ)に進学した後に才能を開花させ、Jリーグ入りを果たす選手が極めて多い点です。高校3年間で培われる「基礎技術の正確性」と「戦術理解度」は、指導者の間でも高いブランド価値を保ち続けています。