商売繁盛や家内安全、開運厄除といった幅広いご利益で知られる太皷谷稲成神社ですが、全国から特に厚い信仰を集めているのが「失物祈願(うせものきがん)」です。
この信仰のきっかけとなったのは、江戸時代末期に起きたある事件の伝説です。城の重要機密が保管された蔵の鍵を紛失した門番が、切腹を覚悟しながら太皷谷稲成神社に7日間の願掛けを行いました。満願の日の朝、神のお告げに従って探したところ、思わぬ場所から無事に鍵が見つかり、奇跡的に命を救われたといいます。
この逸話が広まって以来、現代でも「失くした大切な財布や貴金属が見つかった」「迷宮入りしかけた重要書類が出てきた」といった声が絶えず、全国各地から失物祈願の絵馬が多数奉納されています。近年では物理的な物にとどまらず、「見失っていた人生の目標」や「本来の自分」を取り戻すための祈願に訪れる参拝者も増えています。