2023年4月の道路交通法改正により、すべての自転車利用者に対して乗車用ヘルメットの着用が努力義務化されました。これを受け、ダイソーの一部大型店舗で1,000円前後(税込1,100円)の簡易ヘルメットやインナーキャップが店頭に並んだ際、業界内外に激震が走りました。
ここで消費者が最も警戒すべきは、「ダイソー自転車ヘルメット安全基準」の適合レベルです。日本交通安全普及協会や警察庁が推奨する自転車用ヘルメットには、以下の公的安全基準マークのいずれかが貼付されています。
- SGマーク:一般財団法人製品安全協会が定めた安全基準(対人賠償責任保険付)。
- JCF公認/推奨:日本自転車競技連盟による安全基準適合品。
- CEマーク(EN1078):ヨーロッパ基準の衝撃吸収テストをクリアした証。
- CPSCマーク:アメリカ消費者製品安全委員会が義務付ける厳格な規格。
ダイソーで流通している安価なヘルメットや帽子型プロテクターの中には、軽作業用の簡易保護帽(帽体)に近い仕様のものがあり、時速20km以上での転倒衝撃を想定した「自転車用ヘルメットの安全規格」を完全には満たしていない製品が混在しています。警察による取り締まり上の「外見的な努力義務クリア」にはなったとしても、側頭部や後頭部を強打した際の致命傷を防ぐ物理的衝撃吸収力には、専門メーカー品と決定的な隔たりがあります。命に直結するプロテクションギアに関しては、費用を惜しまずSGマークやJCFマークを取得した専門メーカー品を選ぶのが、リスク管理の鉄則です。