現在のブラジル代表を語る上で避けて通れないのが、ネイマールのコンディションと、名実ともにエースとなったヴィニシウス・ジュニオールの存在です。
サウジアラビアのアル・ヒラルで左膝前十字靭帯および半月板断裂という重傷を負ったネイマールは、過酷なリハビリを経て実戦復帰への道を歩んできました。30代半ばを迎えた元主将に対し、現地メディアは「運動量の低下は否めないが、相手ディフェンスの急所を一撃で突くパスセンスと精神的支柱としてのカリスマ性は依然として唯一無二」と評価。2026年北中米W杯を「キャリア最後の集大成」と位置づける本人の執念は、若手中心のロッカールームにおいて絶大な求心力を放っています。
一方で、バロンドール級の活躍をクラブで見せるヴィニシウスには、厳しい視線も注がれてきました。レアル・マドリードでは左サイドを完全に制圧する彼も、代表では徹底的な二重マークとファウル戦術に苦しみ、クラブほどのゴール関与率を残せない試合が続いたためです。しかし、ドリヴァウ監督がインサイドへのフリーランニングを促すタスクを与えたことで、代表でのパフォーマンスは劇的に向上しています。
そして、ペレから受け継がれる「ブラジル代表の背番号10番」。ネイマール不在時にはロドリゴらが着用し、プレッシャーに抗いながら攻撃を牽引していますが、この重厚なナンバーを背負う者が誰になるのかは、チームのアイデンティティそのものを象徴し続けています。