防衛省が公表する募集統計を分析すると、防衛大学校倍率推移には長年「志願倍率と実質倍率の凄まじい乖離」という現象が見られます。志願倍率では20倍から30倍に達する年度があっても、最終的に合格通知を受け取り、かつ実際に入校手続きを行う段階での実質倍率は3〜5倍程度に落ち着きます。これは前述の通り、国立本命組や他大学進学組が合格枠を辞退して抜けていくためです。
しかし、防衛省側も「真に入校意志の強い優秀な人材」を確保するため選抜方式のシフトを進めています。その代表格が防衛大学校総合選抜試験です。
総合選抜試験は9月に実施され、学力考査(適性試験)だけでなく、課題論文や集団討論、面接、体力測定が課されます。防衛大学校が求めるリーダーシップや任務遂行への覚悟が問われる形式であり、単なるペーパーテスト偏重の受験生は淘汰されます。防衛大学校2026年最新入試情報においても、推薦採用試験や総合選抜による入学者比率は年々重視されており、「偏差値は足りているが面接で幹部自衛官としての資質を疑問視され不合格になる」というケースが頻発しています。
さらに見過ごせないのが「身体検査」という足切りフィルターです。視力基準(裸眼視力または矯正視力)、色覚、聴力、胸部X線、血圧、尿検査、病歴など、防衛省が定める規定に1項目でも達していなければ、学力試験が満点であっても一発で不合格となります。「偏差値70超えの国立志願者が身体検査で散った」という事例は決して珍しくありません。