人間側の肉体設定以上に読者の度肝を抜いたのが、物語の根幹をなす「知性を持つ九つの巨人」および特異な巨人たちの巨大なスケール格差です。15メートル級が基準とされていた壁内世界から、物語が進むにつれて数百メートル規模の存在へとインフレしていきました。
公式設定における巨人のサイズ比較を以下にまとめます。
- 車力の巨人(ピーク):約4メートル(四足歩行のため全高はさらに低い。圧倒的な持久力と兵装プラットフォームとして機能)
- 顎の巨人(ポルコ / ユミル / ファルコ):約5メートル(最小クラスの敏捷性を持ち、強靭な咬合力で硬質化をも砕く)
- 女型の巨人(アニ):約14メートル(高い汎用性と結晶化能力、機動力を兼ね備えたバランス型)
- 進撃の巨人(エレン):約15メートル(標準的な格闘戦特化サイズ。鎧や戦鎚の能力を取り込み進化)
- 鎧の巨人(ライナー):約15メートル(全身を硬質化の皮膚で覆った重装甲タイプ)
- 戦鎚の巨人(ラーラ・タイバー):約15メートル(本体がうなじではなく足元の水晶体内部に位置する特殊構造)
- 獣の巨人(ジーク):約17メートル(類人猿型の長い腕を持ち、遠距離投擲による殲滅戦を展開)
- 超大型巨人(ベルトルト / アルミン):約60メートル(ウォール・マリアの壁〈全高50m〉を上から見下ろす威容。変身時の大爆発と高熱蒸気を操る歩く戦略兵器)
- ロッド・レイス巨人:約120メートル(規格外の超巨大種。自力で直立できず、顔面を地面に削りながら這行した異形の存在)
- 終尾の巨人(エレン最終形態 / 始祖の巨人):全高数百メートル・全長数千メートル(諸説あり)
物語のクライマックス「地鳴らし」において顕現したエレンの始祖形態(終尾の巨人)は、従来の巨人スケールを完全に超越しています。背骨が巨大なリブケージ(胸郭)のように天に向かって無数に湾曲し、歩く超大型巨人(数万体)の群れすらも足元に小さく見下ろすほどの威容を誇ります。アニメ制作陣のCG設定資料や作中描写から逆算すると、全高は200〜300メートル以上、頭部から尾部までの骨格の全長は1,000メートル(1km)以上に及ぶと推計されています。この極限のサイズ差こそが、人類に「抗うことの不可能性」を視覚的に突きつけた最大の演出意図でした。