学校説明会や募集要項の美しい言葉の裏側にある現場の空気はどうなのか。在校生・卒業生への独自取材や各種アンケート、コミュニティ内の生の声から総合芸術高校の評判と口コミを多角的に検証すると、一般的な全日制高校とは全く異なる特異なキャンパスライフが浮かび上がってきます。
「普通の高校生活を期待して入ると間違いなく打ちのめされる。放課後は毎日アトリエに籠もって油絵の具まみれになり、土日もコンクールや演奏会の準備で予定が埋まる。けれど、教室のどこを向いても『自分と同じ熱量で芸術を愛している仲間』しかいない空間は、これ以上ない救いだった」(美術科卒業生の手記より)
「富久町の校舎は練習室やアトリエなどの設備が公立とは思えないほど充実している。しかし、コンクール前になると練習室の予約争奪戦が勃発し、周囲の卓越した才能に圧倒されてスランプに陥る生徒も少なくない。メンタル面のタフネスが不可欠」(音楽科在校生の証言)
ネット上の口コミで頻繁に指摘されるのが、「校則の自由さと自己責任の重さ」です。制服(標準服)の着用義務が緩やかで私服登校も認められており、校内は極めてリベラルでクリエイティブな雰囲気に満ちています。しかし、その自由さは「自分の表現と進路に全責任を持つ」という自立心を前提としたものであり、自ら課題を設定して制作に没頭できない生徒にとっては、かえって過酷な環境となり得ます。
また、都立総合芸術高校の出身有名人の活躍も生徒たちの刺激になっています。声優や舞台俳優、クラシック界の新進気鋭の演奏家、現代美術界で注目を集めるアーティストなど、同校の前身である都立芸術高校時代を含め、多方面へ表現者を輩出している事実は、在校生にとって背中を押す強力なロールモデルとなっています。