この場所の歴史を紐解くと、1966年に開館した旧ソニービルへと行き着く。ソニーの共同創業者である盛田昭夫と、建築家の芦原義信がタッグを組んで掲げた理念は「街に開かれた広場」だった。当時の銀座において、敷地の一部を角地広場(ソニースクエア)として人々に開放した試みは、極めて先駆的だったといえる。
半世紀の時を経て生まれ変わった今も、その創業哲学は寸分違わず受け継がれている。芦原義信が考案した「花びら構造(スキップフロア)」の精神を進化させ、垂直方向へのダイナミックな抜け感を実現。過去のヘリテージをただ保存するのではなく、現代の文脈で大胆に再解釈する姿勢が随所に刻まれている。