膨大なハンガーラックが並ぶ古着コーナーでは、ファストファッションのワゴンセールと、厳重に鍵がかけられたヴィンテージ古着のショーケースが鮮烈なコントラストを描く。ここ数年で顕著なのは、90年代から00年代初頭のストリートブランドやバンドTシャツの価値高騰だ。
かつては数百円の均一棚に放り込まれていたようなレギュラー古着の中に、現在では数万円で取引されるミリタリーアイテムや米国製デニムが紛れ込んでいる。全方位のアイテムを一括で査定する大型店舗ゆえに、専門古着店なら即座にプレミア値がつくようなマニアックな名作が、通常のブランド古着として控えめな値付けで並ぶ瞬間がある。この価格の「歪み」を見つけ出すことこそ、古着好きが足繁く通い詰める最大の理由だ。