いのちの電話がひどいと言われる真相|繋がらない理由と現場の実態

いのちの電話がひどいと言われる真相|繋がらない理由と現場の実態

いのちの電話がひどいと言われる真相|繋がらない理由と現場の実態の基本情報から最新動向までを一挙に解説しました。

利用者の手記や体験談を検証すると、「もっと頑張りなさいと叱責された」「あなたの甘えではないかと言われた」といったエピソードが散見されます。厳しい選考と研修を経たはずの相談員が、なぜそのような対応をしてしまうのでしょうか。

臨床心理学や家族社会学の知見から分析すると、ここには「心理的バウンダリー(自他境界線)の崩壊」と「共感疲労」という2つの心理的要因が働いています。

深刻な希死念慮や過酷な境遇を連日聞き続ける現場では、相談員自身が無意識に強い防衛機制を働かせます。相談者の絶望的な苦痛に巻き込まれて自らが抑うつ状態に陥ることを避けるため、無意識に心理的な距離を置こうとし、それが言葉遣いの「冷たさ」や「事務的な態度」として表れてしまうのです。

また、高齢層のボランティアと若い世代の相談者の間には、成育環境や労働環境に関する「文化的断絶」が存在します。「努力すれば報われた」時代を生きてきた世代の相談員が、現代の複合的な貧困やメンタルヘルスの問題を自身の経験則に当てはめて解釈しようとした結果、悪意のない「正論の押し付け」や「説教」へと変貌してしまいます。

山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。