大野智が急速に小麦色へと変貌を遂げたのは、2008年頃から本格化した「海釣りへの没頭」が直接の引き金でした。もともと凝り性で職人気質な性格の彼が、知人の紹介で船釣りの魅力に目覚めた瞬間、情熱の針は一気に振り切れました。嵐が10周年を迎え、グループの知名度が爆発的なピークへと向かう過密スケジュールの合間を縫っては、睡眠時間を削ってまで大海原へ船を走らせていたのです。
一般的なレジャー釣りの枠に収まらず、時には「25時間ずっと船の上にいた」と自ら語るほどのタフな釣行を敢行。強烈な直射日光に加え、海面からの強烈な照り返しを遮るものがない船上で丸一日過ごせば、肌が焦げるように焼けるのは当然でした。音楽特番の生放送で、白肌をキープする櫻井翔や二宮和也の横に並んだ際、画面のカラーバランスが狂ったかのように大野だけが真っ黒に沈んで見える姿は、視聴者の間で「もはやオセロ状態」「松崎しげる化している」と大きな話題を呼びました。
それでも釣りをやめなかった背景には、超多忙を極めるトップアイドルとしての重圧がありました。携帯の電波も届かない広い海の上で、ただ無心に魚と向き合い、波の音を聞く時間こそが、彼にとって唯一「人間・大野智」として呼吸できる大切なデトックス空間だったのです。