信仰を失い、血縁や地縁の絆が希薄化した日本人は、最終的にどこへ行き着くのか。島田が描く死生観の未来像は、決して悲観的なディストピアではない。
形式だけの儀式を脱ぎ捨てた後に残るのは、死者への純粋な追悼の感情だ。大金を払って寺院に委ねる供養ではなく、残された者がそれぞれのやり方で故人を偲ぶ。テクノロジーの進化によって故人の記録がデジタル空間に永遠に残る時代だからこそ、リアルな肉体の消滅とどう折り合いをつけるかが個々人に問われている。
タブーを恐れず、常識を疑い、時代の一歩先を照らし続けてきた宗教学者の言葉は、迷える現代人にとっての羅針盤だ。死生観の劇的な変革期を生きる私たちが、自分自身の終わり方をデザインするためのヒントが、彼の鋭利な思考の軌跡の中に詰まっている。 (出典: 島田 裕巳(Yahoo!ニュース))
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