なぜマラソンは「迷惑」と批判殺到?大渋滞や救急遅延の真相を徹底解説

なぜマラソンは「迷惑」と批判殺到?大渋滞や救急遅延の真相を徹底解説

なぜマラソンは「迷惑」と批判殺到?大渋滞や救急遅延の真相を徹底解説に関する基本知識を徹底的にまとめました。詳細を読もうことができます。

これほど強い批判を浴びながら、なぜ全国の自治体や主催者は市民マラソンの開催を推進し続けるのでしょうか。その背景には、行政と観光産業が抱える経済的・政治的な構造が存在します。

第1の理由は、自治体のPR効果とシビックプライドの創出です。全国から数万人規模の参加者を集め、テレビ中継やメディア露出を獲得することは、地方自治体にとって手軽な都市ブランドの発信手段となります。首長の任期中における「目玉実績」として政治的に利用されるケースも少なくありません。

第2の理由は、確実なエントリーフィー収入と観光消費です。参加者1人あたり1万〜2万円前後の参加費が集まるほか、遠方からのランナーによる宿泊費や飲食費の消費は、閑散期の観光地にとって貴重な現金収入となります。

しかし、ここで生じているのは「利益の集中とコストの外部化」です。儲かるのはホテルや大手広告代理店、一部の観光関連企業であり、交通遮断や騒音、ゴミ処理といった「コスト(不利益)」はすべて一般住民と沿道の中小店舗に押し付けられています。この構造的不公平こそが、地域住民の反感を増幅させる最大の温床です。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。