Q1:測定作業中にうっかりドアを開けたり、スマートキーを触るとどうなりますか?
A1:車両のドア開閉センサーが反応した瞬間、ルームランプの点灯や各ECUの起動により、回路に数アンペアから十数アンペアの大電流が突発的に流れます。テスターの赤色プローブをmA測定端子に挿していた場合、テスター内部の保護ヒューズが一瞬で溶断(破損)し、その場での計測が不可能になります。車内ヒューズボックスへアクセスする必要がある場合は、あらかじめドアラッチを手動でマイナスドライバー等でロック状態にしておき、車内作業時も車両をスリープ状態に保つ工夫が必要です。
Q2:車 暗電流 対策として最も手軽で効果的な方法は何ですか?
A2:最も即効性がある対策は、ドライブレコーダーの駐車監視機能の設定変更(作動時間を最長でも2時間〜6時間程度に制限するか、動体検知から衝撃検知イベント録画へ切り替える)です。また、長期間乗らないサンデードライバーであれば、マイナス端子に工具不要で通電を遮断できる「バッテリーカットターミナル(キルスイッチ)」を取り付けるか、ソーラーパネル式のトリクル充電器を接続して暗電流分の電力を日常的に補填する運用が極めて有効です。
Q3:クランプメーターで測るのと、通常のテスターで測るのはどちらがおすすめですか?
A3:作業の安全性と手軽さの観点からは「DC微小電流対応のクランプメーター」が圧倒的におすすめです。マイナス端子を外す必要がないため、時計や車載ナビのメモリ消失、ECU学習値の初期化リスクが一切ありません。ただし、1mA〜10mA単位の微小直流を正確に測れるクランプメーターは本体価格が1万5,000円〜3万円程度と高価です。コストを抑えて手持ちのマルチテスター(数千円)で済ませたい場合は、端子を外す直列測定を採用することになります。
Q4:アイドリングストップ車用のバッテリーは暗電流の影響を受けやすいですか?
A4:アイドリングストップ車用バッテリー(Q-85やM-42など)は、急速充電性能に優れる反面、常に部分充電状態(サルフェーション一歩手前)で過酷に使用されているため、余計な暗電流による深放電ダメージに対して極めて脆弱です。暗電流が70mA〜100mA程度であっても、通常車以上に急速に劣化が進行し、アイドリングストップ機能が作動しなくなる前兆症状が現れます。