公募で選ばれた原案をもとに、グラフィックデザイナーの太田幸夫氏(現・多摩美術大学名誉教授)らが徹底的なブラッシュアップを重ねた。目指したのは「パニック状態の人間に直感的な行動を促すデザイン」だ。
太田氏らは、人間が極限状態で左右どちらに意識を向けやすいか、どれくらいの脚の角度なら「走る」という動作を誇張しすぎずに認識できるかを検証。躍動感を持たせつつも、見る者を不安にさせない絶妙なシルエットを追及した。枠の中に絶妙なバランスで収まる「走り出す人影」は、言葉や文化、年齢の壁を難なく飛び越えるユニバーサルデザインとして完成したのである。