谷山紀章を語る上で欠かせないのが、声優界トップクラスと称される圧倒的な歌唱力です。2005年にギタリストのe-ZUKA(飯塚昌明)と結成したロックユニット「GRANRODEO」では、ボーカル「KISHOW」として数多くのアニメ主題歌を手掛け、日本武道館やアリーナクラスでの単独公演を成功させてきました。
特筆すべきは、アーティスト活動における規格外の声量とハイトーンシャウトの技術が、声優としての「キャラクターソング」にも極めて高い次元で還元されている点です。
代表的な事例が『うたの☆プリンスさまっ♪』の四ノ宮那月です。普段のふんわりとした柔らかいトーンから一転、楽曲では伸びやかなベルカント唱法とロックテイストが融合した圧巻のテノールボイスを響かせます。さらに、眼鏡を外した際の好戦的な別人格「砂月」名義の楽曲では、エッジの効いた攻撃的な歌唱スタイルを披露。1人の声優が同一作品内で全く異なるアプローチのキャラクターソングを完璧に歌い分ける離れ業は、声優音楽シーンに大きな衝撃を与えました。