家庭調理において最も意見が分かれるのが「メヒカリの頭や内臓を取るか取らないか」という下処理の境界線です。結論から述べると、魚の体長(サイズ)と鮮度によって明確に処理手順を切り替えるのがプロの現場における共通認識です。
体長10cm前後の小型から中型サイズであれば、ウロコと表面のぬめりを包丁の背で軽くこそぎ落とし、流水で洗ってペーパーで水気を拭き取るだけで、頭も内臓も残したまま揚げて問題ありません。内臓のほろ苦さが上品な脂と調和し、酒の肴として抜群の風味を生み出します。
一方で、15cmを超える大型個体になると頭骨がやや硬くなり、内臓の砂噛みや苦味が強く主張しやすくなります。この場合は以下の3ステップで下処理を施すのが最適です。
1. ウロコとぬめりの除去:水で洗いながら包丁の背や指先で細かなウロコを落とします。
2. 頭と内臓の処理:胸ビレの付け根から斜めに頭を落とし、切り口から腹ワタを指先または包丁の切っ先で押し出して冷水で血合いを素早く洗浄します。
3. 水分の完全遮断:厚手のキッチンペーパーで腹腔内まで徹底的に水分を吸い取ります。この水分除去を怠らないことが、油ハネ防止とカリカリ感を生む決定的な土台となります。