「70代なら血圧140台でも問題ないのでは?」と考える方は今も後を絶ちません。かつて存在した「年齢+90(70代なら160前後)」という大まかな目安は、過去の疫学研究が不十分だった時代の遺物であり、現代の医学的エビデンスでは明確に否定されています。
最高血圧が持続的に140mmHgを超えている状態は、血管の内壁に常に強い圧力がかかり続けていることを意味します。特に70代で血圧が150mmHgを超えた場合の危険性は極めて高く、脳梗塞や脳出血といった脳血管障害の発症率が正常値の人に比べて跳ね上がります。さらに、心不全や心筋梗塞、血管性認知症のリスクも著しく増大します。
70代における血圧が高すぎる基準としては、診察室で160/100mmHg以上、あるいは家庭で145/90mmHg以上が続く場合、早急な治療介入が必要な危険水域とみなされます。「自覚症状がないから平気」という思い込みこそが、サイレントキラーと呼ばれる高血圧の最も恐ろしい罠です。