妾と愛人の違いとは?公認された歴史と現代の不倫を徹底比較

妾と愛人の違いとは?公認された歴史と現代の不倫を徹底比較

妾と愛人の違いとは?公認された歴史と現代の不倫を徹底比較の真相について、最新情報を取りまとめてご紹介します。

「妾」と「愛人」を分かつ最大の境界線は、国家や社会規範がその関係性を公的に認めていたか否かという一点に集約されます。現代を生きる私たちが想像する愛人は、密室の中で育まれ、露見すれば社会的制裁を受ける秘密の関係です。しかし、歴史上の「妾」は決して日陰の存在にとどまるものではありませんでした。

明治初期、近代国家としての体裁を整えようとしていた日本政府は、1870年(明治3年)に制定された刑法典「新律綱領」において、妾を「二等親」と明記しました。これは驚くべきことに、実の祖父母や兄弟姉妹、そして正妻と全く同一の法的な親族身分として妾を位置づけたことを意味します。当時の戸籍には「妾」という身分事項が正式に記載され、戸主の扶養家族として公に登録されていました。

対して現代の「愛人」は、いかなる公的書類にもその身分が記載されることはありません。法的な婚姻関係(一夫一婦制)を破壊する侵害者として定義され、民法709条が定める「不法行為」の主体として扱われます。かつては公認の身分証を持ち、正妻と同格の親族関係を結んでいた「妾」と、発覚した瞬間に賠償責任を問われる「愛人」。この法的位置づけの断絶こそが、両者の間にある決定的な差異です。

高橋 健太
著者

高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。