医師からは当初「元通りに歩けるようになる可能性は極めて低い」という残酷な宣告を受けたと振り返っています。足の感覚が一切失われ、自力で寝返りを打つことすらできない絶望的な状況の中、佐藤弘道さんを突き動かしたのは「もう一度自分の足で立ち、ファンの前に戻る」という強い意志でした。
入院直後から開始されたリハビリ経過は、想像を絶する過酷さでした。まずはベッドの上で足先を1ミリ動かす訓練から始まり、平行棒を使った体重支持、歩行器を用いた歩行訓練へと段階を踏んでいきました。持ち前の体幹の強さとアスリートとしての身体感覚を総動員し、理学療法士の指導のもとで毎日限界まで体を動かし続けた結果、奇跡的に神経回路が再接続され始めたのです。