宇治市植物公園が観光客や近隣住民から選ばれ続けている最大の理由は、計算し尽くされた空間設計と季節の移ろいをダイナミックに表現する展示力にあります。都市型公園でありながら、起伏に富んだ地形を生かした「春の山」「夏の山」「秋の山」という3つのゾーンで構成されており、訪れる季節によって全く異なる表情を見せてくれます。
その中心的存在として不動の人気を誇るのが、花と水のタペストリーです。ひな壇状の斜面に約3,600鉢から4,000鉢もの草花を敷き詰め、季節の風物詩や干支、地域のキャラクターなどを巨大な絵画のように描き出す様は、関西屈指のスケール感を誇ります。単に花を眺めるだけでなく、高台の展望デッキから全体像を見渡したときの爽快感は、他の庭園ではなかなか味わえない独自の魅力といえます。
さらに近年では、自然との共生やデジタルデトックスを求めるニーズが高まったことで、手入れの行き届いた園路をマイペースに散策できる点が再評価されています。派手なアミューズメント施設とは一線を画す、静かで質の高い休日を過ごせる場所としてのポジションを確固たるものにしています。