人手不足の歪みは、すでに地域住民の日常生活における安全網に直接的な影響を及ぼしています。その象徴が、警察官が不在のまま施錠されている「空き交番問題」の広域化です。パトロールや事案対応に出動したまま戻れず、交番を訪れた市民がインターホンでの対応を余儀なくされる光景が全国各地で見られます。
さらに、限られた人員を効率的に配置するため、小規模な警察署を隣接する大規模署に統合する警察署の統廃合が地方を中心に急速に進んでいます。統廃合によって幹部ポストや管理部門をスリム化し、第一線の捜査員や機動力を確保する狙いがあるものの、管轄エリアが広大化することで以下のような治安リスクが懸念されています。
現場からは「110番通報を受けてからパトカーが現場へ到着するまでのレスポンスタイムが延びている」「深夜の繁華街における定点警戒の頻度が落ちている」といった声が上がっており、人手不足が抑止力の低下に直結しかねない危機的な状況が生じています。