桐生を世界的なテキスタイル産地へと押し上げた最大の功労者といえば、世界的テキスタイルデザイナーの新井淳一を外すことはできない。布地に薬品処理や熱加工を施し、立体的な表情を生み出す独特の手法は、世界のデザイン界に巨大な衝撃を与えた。
その革新性の根底にあるのが、複雑な柄を自在に表現するジャカード織の技術だ。パンチカードからデジタル制御へと時代は移り変わったが、糸のテンションや素材の組み合わせを微調整する職人の直感は今も変わらない。計算し尽くされた織り構造から生まれるドレープ感や立体感は、まさに職人技とアートの融合体といえる。