葉隠透の素顔公開を語るうえで絶対に切り離せないのが、葉隠透の内通者真相をめぐる緻密なプロットです。ヒロアカの物語中盤からファンの間では「雄英高校内部にオール・フォー・ワン(AFO)へ情報を流す内通者がいる」という仮説が激しく議論されていました。
当時、5ちゃんねるや知恵袋、考察系ブログなどで最も黒幕候補として名指しされていた一人が葉隠透でした。その理由は「個性が見た目通り透明化であるため単独行動が容易」「USJ襲撃時にどこにいたか描写が曖昧」「1年A組の学級委員長投票で誰に投票したか不鮮明」といった状況証拠が揃っていたためです。しかし、事態は読者の予想を180度裏切る形で決着を迎えます。
真の内通者は、幼少期に個性を与えられた代償としてAFOに脅迫されていた青山優雅でした。森の中で両親と苦悩しながら密談する青山の姿を、透明化を活かして偶然目撃し、緑谷出久(デク)のもとへ決死の思いで知らせに走ったのが他ならぬ葉隠透だったのです。
自暴自棄になった青山が放った「ネビルレーザー」がデクへ向かった刹那、葉隠は自らの個性「透明化」と光屈折を応用してレーザーの軌道を偏向させます。その強烈な閃光と屈折の作用により、光のベールをまとった彼女の輪郭と顔立ちが露わになりました。仲間を裏切っていた青山の哀しみに対する憤りと、信じていた友への情愛が入り混じった涙の素顔――それはまさに、彼女が「内通者」ではなく「仲間を救った英雄」であった決定的な瞬間でした。