アクセスそのものも、参拝体験の重要な一部だ。出町柳駅から叡山電車の展望列車に乗り込み、北へと向かう。車窓から見える風景は徐々に緑を深め、街の喧騒が遠のいていく。八瀬比叡山口駅で下車し、高野川の清流を横目に歩く道のりは、日常から非日常へと移行するためのグラデーションのようだ。
春の新緑、夏の深緑、秋の紅葉、そして冬の静けさ。四季ごとに見せる表情の変化も著しい。特に早朝の参拝は格別だ。朝靄が立ち込める中、境内を巡る「お千度参り」は、言葉に尽くしがたい荘厳さを醸し出す。わざわざ早朝の便に合わせて足を運ぶリピーターが多いのも頷ける。