現在、創業家の志を語り継ぐ象徴的な存在が、威の息子であり政孝の孫にあたる竹鶴孝太郎氏である。幼少期に祖父母や父と過ごした記憶を持つ孝太郎氏は、偉大な創業者としての顔だけでなく、家庭内での穏やかな素顔や、ものづくりに対する峻烈な情熱をリアルに証言してきた。
時代が下り、企業としての組織形態がアサヒグループホールディングス傘下へと移行した後も、孝太郎氏をはじめとする血脈の存在感は失われていない。経営の主体が組織へ移ってもなお、創業家の魂や人間味あふれるエピソードは、製品に宿るストーリー価値を支える重要な柱となっている。