軍事的挑発の裏で着実に進められているのが、北朝鮮の安全保障・防衛産業の高度化だ。極超音速兵器の開発や軍事偵察衛星の運用など、防衛力の増強は最高優先課題として掲げられている。この巨大な軍需機構を政治的に支えているのが朝鮮労働党中央委員会であり、その意思決定に金与正の影響力が色濃く反映されている。
軍部の独走を防ぎ、党による軍の完全統制を維持するため、彼女は指導部と軍幹部との間を緊密に結ぶ要として機能している。兵器開発の成功を政治的成果へと昇華させる手腕は、党内での彼女の地位をより不可侵なものにしている。