味の根幹をなす蕎麦粉には、国内の信頼できる農家から仕入れた厳選品を使用する。気候変動や原材料費の高騰が叫ばれる近年においても、素材の品質を下げることは一切しない。挽きたての粉を使用し、その日のうちに打ち立てる徹底ぶりが、あの独特の香気とみずみずしいツヤを生む。
さらに、かえし(醤油ダレ)の熟成にも並々ならぬこだわりがある。創業当時からの製法を守り、かめの中でじっくりと寝かせた醤油は、角が取れて驚くほどまろやかだ。力強い蕎麦の風味に負けない深みがありながら、後味はどこかすっきりとしている。素材同士が互いを高め合う黄金比率が、ここには存在する。