押し入れの奥から引っ張り出してきた懐かしのテープや、中古で入手した名機。そのパフォーマンスを最大限に引き出し、瑞々しいサウンドを蘇らせるには日頃のメンテナンスが欠かせない。
第一ステップは、磁気ヘッドとピンチローラーの清掃だ。無水エタノールを含ませた綿棒で、ヘッド表面に付着した茶色の磁性粉を優しく拭き取る。ゴム製のピンチローラーには専用のクリーナーを使用するのが鉄則だ。
第二に「消磁(デマグネタイズ)」の作業。長年使用したヘッドは帯磁しており、そのままテープを再生すると高音域が破壊されてノイズが増加する。消磁器(ヘッドイレーサー)を使って帯磁を取り除くことで、音の透明感が劇的に蘇る。
さらに回転が不安定な場合は、内部のドライブベルト劣化が原因であることが多い。サイズの合うシリコンベルトへの交換と、テストテープを用いたアジマス角の微調整を行えば、往年のクリアなハイファイサウンドが眼前によみがえる。