予防医学の観点からも、腸の柔軟性低下は急激に重要視されている。厚生労働省が公表する国民健康・栄養調査データを紐解いても、運動不足と高いストレス負荷に晒される現代人の割合は高止まりしたままだ。これにより、医療・ヘルスケア産業全体が腸のコンディション維持に向けた新たなソリューション開発へと舵を切っている。
大きな要因の一つが、長時間のスマートフォン使用やパソコン作業による猫背姿勢だ。横隔膜が圧迫されると腹式呼吸が浅くなり、内臓を外部から刺激する機会が激減する。また、過去にNHKスペシャル「腸内細菌」などの特集番組で大きな話題となったように、腸内環境と肉体・精神の密接な関係性も無視できない。
悪玉菌が優位に偏ると腸壁が炎症を起こしやすくなり、周囲の組織が緊張して硬化を招く。つまり、「姿勢の崩れ」「ストレス」「腸内環境の悪化」という三位一体の悪循環が、現代人の腸を硬く硬化させているのだ。