劇場に足を運ぶ観客と、ネット上で言論を展開する層の間には、しばしば評価の乖離が発生します。実際の観劇レポートや主要コミュニティの声を精査すると、團十郎という演者に対する立体的な実像が見えてきます。
5ちゃんねる(現5channel)の伝統芸能板やYahoo!知恵袋、X(旧Twitter)等における投稿を精査すると、好意的な意見として最も多いのは「劇空間を一瞬で掌握するオーラ」「所作の線の美しさ」です。特に初心者層からは、「歌舞伎を初めて観たが、團十郎の圧倒的な存在感に圧倒された」「ストーリーが難しくても観ているだけで惹きつけられる」といった感想が圧倒的多数を占めます。
一方で、手厳しい批判としては「台詞の抑揚や間(ま)に独特の癖がある」「先代(十二代目)のような滋味深い品格とは異なる」という技術論が挙げられます。また、ブログを1日に何度も更新するライフスタイルに対して、「歌舞伎俳優としての神秘性が薄れる」という不満を持つ層も一定数存在します。しかし、こうした賛否両論そのものが、團十郎が「無関心」とは無縁のカルチャーアイコンであり続けている証拠にほかなりません。