Q1:市販のロキソニンやイブなどの解熱鎮痛薬で治すことはできますか?
A1:軽度の炎症であれば市販のNSAIDs(ロキソプロフェンやイブプロフェン等)で痛みを和らげながら自然治癒を待つことも不可能ではありません。しかし、市販薬では激痛を抑えきれない中等症以上のケースが多く、またバセドウ病や急性化膿性甲状腺炎といった全く異なる疾患を見落とす危険が極めて高くなります。確定診断とホルモン値の評価を受けずに市販薬だけで耐えるのは避け、必ず医療機関を受診してください。
Q2:仕事や家事は普段通り続けても問題ありませんか?運動制限はありますか?
A2:甲状腺ホルモンが血中にあふれ出ている「中毒期」は、体が24時間フルマラソンを走らされているような超代謝亢進状態にあります。この時期に無理をして出勤したり激しい運動(ランニングや筋トレ等)を行ったりすると、不整脈や心不全を誘発するリスクがあり極めて危険です。脈拍が落ち着き、炎症マーカー(CRP)が改善するまでの数週間は、可能な限り仕事をセーブして安静を保つ必要があります。
Q3:甲状腺の腫れやしこりは、将来甲状腺がんになるリスクを高めますか?
A3:亜急性甲状腺炎にかかったことが原因で、将来的に甲状腺がんの発生リスクが高まるという医学的根拠はありません。ただし、亜急性甲状腺炎の初期のしこりと、もともと存在していた甲状腺未分化がんなどの悪性腫瘍がエコー上で類似して見えるケースがごく稀にあります。炎症が完全に鎮火した後にしこりが綺麗に消退しているかどうか、超音波検査で最後まで見届けることが大切です。