喉を痛めないシャウトの出し方!プロが明かす仮声帯と脱力発声の全貌

喉を痛めないシャウトの出し方!プロが明かす仮声帯と脱力発声の全貌

喉を痛めないシャウトの出し方!プロが明かす仮声帯と脱力発声の全貌の特集記事をご紹介します。専門的な知識が満載です。

ロックやヘヴィメタルの現場で使われるスクリームは、大きく分けて2つの潮流が存在します。高音域で鋭利なノイズを散らす「フライスクリーム」と、地を這うような重低音の「フォールスコードスクリーム」です。多くの初心者が挫折するのは、この2つの明確な境界線を理解せず、中途半端な力みで両者を混ぜて発声しようとするためです。

フライスクリームは、声帯をしっかりと閉じた状態で隙間から微量の呼気を漏らし、ジリジリとした細かな摩擦音を作る技術です。ホラー映画『呪怨』に登場するような「あ゛あ゛あ゛」というエッジボイス(ボーカルフライ)をベースにし、そこに咽頭腔の共鳴を付加して音色を増幅させます。声帯そのものの振幅が極めて小さいため、正しいフォームを維持していれば長時間の歌唱でも喉への物理的負担が最も少ない手法とされています。

一方、いわゆる本格的なデスボイスのやり方として語られるフォールスコードスクリームは、真声帯のすぐ上部に位置する「仮声帯(フォールスコード)」を振動させる手法です。通常の会話では機能しないこのクッション組織を、脱力した喉に特定の息の通し方をすることでバタバタと激しく羽ばたかせます。マキシマム ザ ホルモンのような咆哮や野太いグロウルは、この仮声帯のダイナミックな振動によって生み出されています。

項目詳細・発声メカニズム主な振動器官と呼気圧編集部の見解・適正難易度フライスクリームエッジボイスの微小振動を口腔・鼻腔で増幅。鋭く硬い金属的な歪み音。真声帯の縁(エッジ)
呼気量:少〜中(高圧コントロール)喉への直接負荷は極小。音量ではなく共鳴で響かせるため初心者向き。フォールスコードスクリーム仮声帯を呼気圧でフラップさせ、獣のような重厚な轟音を鳴らす発声。仮声帯(室襞)
呼気量:中〜多(脱力維持が必須)鳴らす感覚の体得に時間を要する。脱力を誤ると急速に喉を痛める中級技術。ミックス歪み(ハーシュボイス)実音の音程感を保ったまま、声帯周辺の粘膜を共鳴させて歪ませる手法。真声帯+披裂喉頭蓋ヒダ
呼気量:中(精密な声帯閉鎖)ONE OK ROCKなどメロディックなシャウトに多用。音程管理の基礎が必須。
高橋 健太
著者

高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。