ネット上の進学掲示板やSNS、知恵袋の相談窓口には、学費の重圧に押しつぶされそうな親子の切実な声が溢れています。進路決定の現場で何が起きているのか、いくつかの典型的な証言から実態を検証します。
「長男が私立理系の情報学部に合格したものの、初年度納付金160万円に加え、指定スペックのノートPCと周辺機器で25万円、一人暮らしのアパート契約で60万円が一気に消えた。春先だけで250万円近い現金が通帳から引き落とされ、手の震えが止まらなかった」(都内在住・50代会社員男性の手記)
「『国公立なら安心』と信じ切っていたが、地方の国立大に決まったため一人暮らしが確定。学費は年間54万円でも、家賃と仕送りで毎月9万円を送金しており、結果として自宅から通う私立文系よりも家計の月間キャッシュフローは圧倒的に苦しい」(地方在住・40代主婦のSNS投稿)
現場のリアルな証言が浮き彫りにするのは、奨学金返済負担の真相です。現在、大学生の約2人に1人が利用しているJASSO奨学金ですが、貸与型(第ニ種・有利子など)で4年間に400万円を借り入れた場合、卒業後の返済額は毎月約1万8,000円〜2万5,000円、返済期間は最長20年に及びます。手取り20万円前後の新社会人にとって、この固定出費は結婚や住宅取得、さらには将来の子育てを躊躇させる重い足枷となっているのです。