ネット上の言説において、時に「主演ドラマの世帯視聴率が二桁に届かないことがある」といった短絡的な指摘が散見されます。しかし、現代の映像メディア産業を分析する上では、この見方は決定的な誤解をはらんでいます。
現在、民放各局がスポンサー選定や編成判断で最も重視しているのは、13歳から49歳をターゲットとした「コア視聴率」およびTVerを中心とする見逃し配信の再生回数です。例えば『海月姫』や『それってパクリじゃないですか?』は、リアルタイムの世帯視聴率こそ一見控えめな数値に見えたものの、配信プラットフォームでは常に総合トップ10にランクインし続け、関連グッズの売上やSNSのエンゲージメント率は同クールの他作品を圧倒していました。
制作会社幹部によると、「芳根京子さんは、若年層からF3層(50歳以上の女性)まで好感度が高く、炎上リスクが極めて低い稀有な主演格」として、大手広告代理店からも指名買いが相次いでいるのが実情です。テレビの前の「点」の数字だけを見て役者の価値を推し量る時代は完全に終わりを告げ、視聴者の熱量と持続的な視聴体験を生み出せるかどうかが、プロの現場における真の評価軸となっています。