「フォローアップミルクはいらない」と主張される背景には、公的なガイドラインと商品の位置づけに関する誤解が存在します。厚生労働省が策定した「授乳・離乳の支援ガイド」において、フォローアップミルクは「母乳や育児用ミルクの代わりとして必ず飲ませなければならないもの」とは位置づけられていません。3回食が順調に進み、肉、魚、大豆製品、野菜などから十分な栄養が摂取できている場合、無理に追加する必要がないため、「いらない」という結論に至るケースが多いのです。
しかし、厚生労働省の乳幼児栄養調査などのデータが示す通り、生後9か月以降の乳幼児は母体由来の貯蔵鉄が枯渇し、食事からの鉄分摂取が不足しやすいという現実があります。日本人の食事摂取基準に照らし合わせても、離乳食だけで推奨される鉄分量を毎日コンスタントに満たすのは決して容易ではありません。つまり、「全員に必須ではないが、食べムラや偏食がある子どもにとっては極めて有効なセーフティネット」というのが現場の実態に即した正確な評価です。