サンヨー食品が誇るサッポロ一番シリーズにおいて、永遠のテーマともいえるのが「みそラーメン」と「塩らーめん」のどちらが優れているのかという議論です。各種アンケート調査やPOS購買データをもとにサッポロ一番の一番人気ランキングを分析すると、全国総合シェアでは「みそラーメン」が約4割強の支持を集めて首位を走り、僅差の約3割台後半で「塩らーめん」が追従しています。
興味深いのはその地域特性です。関東・東北・北海道を中心とする東日本では、豚骨エキスと8種のブレンド味噌が効いた濃厚な「みそ」が圧倒的支持を獲得しています。一方で、関西・四国・九州を中心とする西日本では、チキンとポークの旨味に香味野菜が溶け込んだすっきりとした「塩」が逆転して首位に立つケースが目立ちます。さらに、元祖の風格を持つ「しょうゆラーメン」や、香ばしい風味で熱狂的ファンを持つ「ごま味ラーメン」(主に関西・中京圏で強い地盤を誇る)が独自のポジションを築いています。
上の表が示す通り、サッポロ一番の凄みは「単に粉末スープの味が違うだけではない」という点にあります。サンヨー食品の開発陣は、スープの個性に合わせて麺の原材料配合から断面の形状まで緻密に設計し分けています。みそには太めの楕円麺でスープをしっかり持ち上げさせ、塩には山芋粉を練り込んでツルツルとしたしなやかさを生み出す――この計算し尽くされた構造こそが、半世紀にわたり消費者を飽きさせない最大の秘密です。