学校選びにおいて真っ先に参照される大手進学サイトやSNS上の口コミ掲示板。そこには「大自然の中で動物や自然と触れ合える最高の環境」「目指す目標が定まっている生徒には天国」という絶賛の声がある反面、「コースによって雰囲気が全く異なる」「江別の冬の寒さと通学のハードルが高い」といった現実的な指摘も並びます。この極端な評価の二極化は、同校が抱える多層的な教育構造に起因しています。
酪農学園大学附属とわの森三愛高等学校の最大の特徴は、建学の精神である「三愛精神(神を愛し、人を愛し、土を愛す)」を軸にしつつ、生徒の志望進路に応じた完全に独立したコース設計を採用している点です。明確に獣医師や難関理系大を目指す生徒と、実践的なスマート農業や酪農後継者を目指す生徒、そして基礎学力を固めて私立文系大や専門学校へ進む生徒が、広大な同じ敷地内で学んでいます。
現場取材で見えてきたのは、口コミで「想像と違った」と語る卒業生の多くが、学科・コースごとの指導理念や日々の時間割の違いを入学前に十分把握していなかったという事実です。専門性に特化した環境だからこそ、自身の目的意識とコースの特性が合致しているかどうかが、満足度を左右する決定打となっています。