日本国内において「赤い悪魔」の強烈な威圧感が最も深く刻み込まれたのは、2018年ロシアワールドカップ決勝トーナメント1回戦における日本代表との激闘です。
当時、後半早々に日本代表が原口拓也と乾貴士のゴールで2点を先行したものの、ベルギー代表は驚異的な反撃を展開。ヤン・フェルトンゲンのヘディング、マルアン・フェライニの打点の高い同点弾で試合を振り出しに戻しました。そして後半アディショナルタイム、本田圭佑のコーナーキックをGKティボー・クルトワがキャッチしてから始まった電光石火のカウンターは、わずか14秒で日本のゴールネットを揺らす伝説の決勝弾(ナセル・シャドリ)へと結実しました。
この「ロストフの14秒」に象徴されるように、エデン・アザール、ケヴィン・デ・ブライネ、ロメル・ルカク、ヴァンサン・コンパニらを擁したベルギー代表の「黄金世代」は、2015年から2021年にかけて通算3年以上にわたりFIFAランキング1位に君臨しました。メジャートーナメントの優勝トロフィーこそ届かなかったものの、名実ともに世界最強の座に就き、赤い悪魔の名を世界中に再認識させた時代でした。