ロッキード社が日本へ投じた工作資金は約30億円(当時のレート)にのぼり、主に3つのルートを通じて政財界へ流れました。
【ロッキード事件の全体相関図】
ロッキード社(米国)
├─①【丸紅ルート】───→ 檜山廣(丸紅会長) ──→ 田中角栄(5億円受領)
├─②【児玉ルート】───→ 児玉誉士夫(フィクサー) ─→ 小佐野賢治・政界要人(約21億円)
└─③【全日空ルート】──→ 若狭得治(全日空社長) ──→ 運輸族議員ら(約1.6億円)
第1の丸紅ルートは、ロッキード社の正規代理店である丸紅幹部を経由して田中角栄へ5億円が渡った本丸です。資金の授受に際しては、露骨な現金取引を隠蔽するため「100 pieces of peanuts(ピーナッツ100個=1億円)」や「Shiitake(椎茸)」といった暗号が使われ、受領書代わりのメモが作成されていました。
第2の児玉ルートは、ロッキード社の秘密代理人だった「政財界の黒幕」児玉誉士夫へ約21億円が支払われたルートです。児玉は右翼陣営や政界にパイプを持ち、競合他社(マクドネル・ダグラス社など)の追い落としを画策しました。
第3の全日空ルートでは、機体購入の決定権を持つ全日空首脳陣や、航空行政に影響力を持つ運輸族議員らへ約1億6000万円が渡り、関係者が次々と起訴されました。