眼振(眼球振盪)とは、本人の意思とは無関係に眼球が一定のリズムで反復運動を繰り返す現象です。人間が頭を動かしても対象物をブレずに見つめ続けられるのは、内耳の三半規管・耳石器と脳幹、そして目を動かす外眼筋が瞬時に連動する「前庭動眼反射(VOR)」が正常に機能しているためです。この精緻な情報伝達ループのどこかに異常が生じると、眼球を一定の位置に保持できなくなり、眼振が発生します。 当事者が公開している本人解説動画や闘病記録を検証すると、発作時の苛烈な体験が生々しく語られています。「視界が激流のように横に流れ、立ち上がることすらできない」「自分の瞳をスマートフォンのインカメラで撮影したら、黒目が機械のように左右へ弾かれていて戦慄した」といった証言は決して誇張ではありません。 ただし、すべての眼振が病的なわけではありません。走る電車の車窓から外の景色を連続して追うときなどに現れる「視運動性眼振(OKN)」は、健常者なら誰にでも起こる正常な生理的眼振です。神経内科の臨床カンファレンスでも、OKNが正しく誘発されるかどうかは中枢神経機能の健全性を測る重要な指標として活用されています。問題となるのは、静止しているにもかかわらず突然視界が回り出し、瞳が勝手に激動を始める「病的眼振」です。
なぜ目が勝手に揺れる?眼振動画で徹底解説!危険な脳梗塞の見分け方
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