迎えた2026年現在、小萱チェリークリークカントリークラブの現地はどのような姿となっているのでしょうか。記者が現地周辺の保全状況を確認したところ、放置によるコースの自然回帰とインフラの老朽化が深刻な段階に達しています。
数シーズンにわたり本格的なメンテナンスが入っていないコースは、かつてのフェアウェイに雑木やススキが繁茂し、象徴的だった池の護岸や枕木バンカーは腐食・崩落が進行しています。クラブハウス棟も雨漏りや設備の劣化が進んでおり、ゴルフ場として営業を再開するためには、単なる除草作業にとどまらず、散水パイプの敷設替えや重機を用いたコース再造成が必須のコンディションです。
では、スポンサー企業によるゴルフ場再建の可能性はあるのでしょうか。大手ゴルフ場再生オペレーター(アコーディア・ゴルフやパシフィックゴルフマネージメントなど)の視点から試算すると、再開に向けたコース・クラブハウスの大規模改修費用は最低でも10億〜15億円規模に上ると見られています。
可児市エリアの旺盛なゴルフ需要を考慮しても、この初期投資を現在のパブリックフィーで回収するには数十年のスパンが必要となります。現在、複数の地元資本やリゾート開発ファンドが跡地利用の模索を続けているものの、純粋な18ホールのゴルフ場としての再開プロジェクトが正式発表に至るまでのハードルは極めて高いと言わざるを得ません。
【プロの結論】ゴルフ場経営破綻が突きつける教訓と会員権リスクの判断基準
小萱チェリークリークカントリークラブの事例は、日本のリゾート産業およびゴルファーに対して重大な教訓を提示しています。会員権の取得やホームコース選びにおいて、私たちが持つべき明確な判断基準を整理しました。
【ゴルフ場会員権の購入に向いている人・安心できる条件】
・運営母体の財務基盤が強固な大手オペレーター傘下のコース:預託金の償還義務を法的にクリアし、無額面プレー権への移行が完了しているクラブ。
・コース設計が万人向けで稼働率が年間を通じて安定しているコース:極端な難易度ではなく、幅広い層がスムーズに回れる設計は、長期的な維持管理コストと集客力を担保します。
【購入に慎重になるべき人・避けるべき兆候】
・有名デザイナーの難関設計でありながら、単一の中小資本が運営しているコース:コース維持費の高さに対して収益基盤が脆弱であり、景気変動や物価高騰の影響をダイレクトに受けます。
・コースメンテナンスの劣化が目に見えて放置されているクラブ:芝の薄さやバンカー砂の枯渇、スタッフの急激な減少は、資金繰り逼迫を示す「最終防衛ラインの崩壊」のシグナルです。